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第25回人物スケッチ会のご報告 その4


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つづいて静物をおこないました。モチーフの花や野菜などを準備してくださる参加者、自宅から持ってきてくださる参加者の協力のおかげで今回も楽しくスケッチができました。(掲載は順不同です)


HNさん。

 カラーピーマンを描かれました。くびれたピーマンの本体部分とヘタの部分の細かな観察をされています。ピーマンひとつひとつの間隔を開けて配置したことでそれぞれが連動して動いているようで、シュールな雰囲気が迫ってきます。

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MAさん。

 豊富な色合いでモモの質感が目にしみます。モモを包むネットの観察と描写のこまやかさは驚きます。ネットの網目の手前の斜め線、その後ろの線、そして最後の線と、3種類の線が描き分けられています。地味な作業の連続の集大成に根気強い人柄が出ているようです。

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NHちゃん。(小学2年生)

 カラーピーマン、モモ、キュウリを一直線にならべたことで、仲良しをテーマにした物語を連想いたしました。それぞれの質感の違いをピーマンは平塗と水平に線を使い、モモは斜め線、キュウリはランダムな線を使って描き分けています。違いを発見して描き分けていくことで、スケッチを通じて対象への理解がより深くなっていくと思いました。

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 NHちゃんお母さん。

 強めの筆圧で色鉛筆を使い質感を表現されてきました。キュウリ、モモ、ピーマン、どれもが単色ではなく何色かを合わせ使い複雑なモチーフの質感にせまっています。キュウリはそのなかでも立体感もくわわり、そのことで美味しさという味覚の世界を刺激します。

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TAさん。

 手前にある花を大きめにして、後ろの花を小さくし傾きもえがかれ、全体の立体感が表現されています。花そのものの奥行きも色鉛筆の線タッチの方向を巧みにつかい、視線を誘い表現されています。バックの紙の色合いともかさなって柔らかい花の世界が風格をともなって広がっていきます。



TUさん。

 キュウリのリアルな表現に釘付けになります。水彩を巧みに使われて色合いが正確なうえに、筆の流れがキュウリの流れに逆らわずに自然に行われているからだと思います。影になる部分と光を反射するキュウリの表面処理もふくめていろいろと勉強になります。

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TKさん。

 3種類の花の違いを細かく観察され丁寧に描き分けてこられました。赤い背の高い花が少し左側へ傾き、それを引っ張って支えるように青い花が右側へと傾き、両サイドの低い位置に丸い花をあしらい全体のバランスがとれてひとつの世界を創りだしているようです。丸い花を横から見た時にどう描くか研究熱心に他の参加者と話されていました。

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NNさん。

 これはご本人がお花と一緒に持ってきてくださった空蝉(うつせみ、セミの抜け殻)です。こうしたモチーフを選ばれるところに季節に敏感な豊かな感性を感じます。空蝉のカラカラとした質感と葉っぱのしなやかな質感の対比が、自然界にある生命の時間の流れを雄大に物語り、見応えのある一枚です。スキャンが失敗して葉っぱが欠けてしまい大変申し訳ありませんでした。

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SKさん。

 クレヨンでグイグイと大胆に、色合いもカラフルに夏のイメージで構成されています。果物と野菜の3つのモチーフがそれぞれの主張を強く持ちつつも仲良く過ごしているような雰囲気を感じます。モモの中心を少し奥の方へ描いたことで立体感が増してきました。また包んでいる白いネットをどう描くかで熱心に参加者に質問され探究心旺盛な姿勢に圧倒されました。


NKさん。

 背の高い赤い花を中心にして、紫の花が右へそれに対応するように大きめの葉っぱが左側へと配置され、バランスをうまくとられています。主役である赤い花がより目立つように、明度が低い紫の花を脇役として下の方に描いく演出も効いて、気持よく視線に入ってきます。


SAさん。

 言わずと知れたトウモロコシですが、種をぎっしりと丁寧に描くことで食料の穀物として存在感がグッと出てきているように思います。種を全部描くのではなく省略して描く方法もあるのですが、この場合は「ぎっしり感」がテーマとしてあり、それにぴったりの表現方法です。描く時に水彩画の得意な参加者に尋ねながら描かれました。

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これで、25回人物スケッチ会のご報告は終わります。

次回は8月14日午後1時~3時半です。お盆のさなかとなります。

お時間の許す範囲で、引き続きのご参加をよろしくお願いいたします。











by datian | 2016-07-17 21:07 | スケッチ絵画
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