明治維新と関係した由緒ある「平尾山荘」を訪ねた。
「平尾山荘」は望東尼という女性の隠居所である。
望東尼はひじょうに気骨のある女性であった。
元治元年11月の中旬、高杉晋作は藩の佐幕派である俗論党に追われて長州を離れ、約10日間を「平尾山荘」で過ごし、多くの志士たちと会った。
高杉をかくまった翌年、望東尼は志士たちの隠匿の罪で 福岡藩にとがめられ、60歳の身で玄海灘の姫島に流罪となる。
高杉は隊を出し、望東尼を救出した。
討幕が勝利したとき望東尼は大変満足し、慶応3年11月6日、その生涯をこの地で閉じた。享年62歳。