新春特別企画 絵本的空想科学物語「黄金糖VSダイヤ物語」その7最終回

すこ〜し間があきましたが、新春特別企画 絵本的空想科学物語「黄金糖VSダイヤ物語」その7最終回をアップします。

【前回までのストーリーです】
 遭難した2人の前に現れた宇宙人から黄金糖とダイヤを選ぶように指示さました。黄金糖はマルちゃん、ダイヤはカクタさんがが選んだのですが、二人の間には不信が広がり、ついに分かれて旅を続けることになりました。2人は食料や飲料水が不足し、自動販売機の前で立ち往生してしまいます。


 それではさっそく、その7最終回のスタートです。

 さてカクタさんの方は換金したお金を壊れている自動販売機に何度も何度も入れましたが、やはり返却口からはお札がもどってくるだけでした。いよいよお腹がすいてどうしようもありません。「ダイヤ、ダイヤだけがあっても、、どうしようもない」と後悔しました。
 カクタさんは誰もいないところなのに、周りを気にしながらそっとダイヤをなめてみました。マルちゃんが言っていたように、ダイヤはひんやりするだけで甘い味はまったくしません。ポケットに入っている20個ほどのダイヤをにぎりしめ、グリグリとくやしまぎれにもみつづけました。
 そうすると小さなダイヤとは感触の違う大きなものが手に当たりました。それをポケットから出してみるとなんとなんとそれは黄金糖ではありませんか。別れぎわにカクタさんがマルちゃんのポケットにダイヤをそっと入れたのと同じように、マルちゃんはマルちゃんで黄金糖をカクタさんのポケットに入れてくれていたのです。a0037907_233865.jpg
 
 マルちゃんの方は換金の自動販売機のまえでどうすることもできずに平らなコンクリートの上に座り込んでしまいました。そうするとズボンのお尻のポケットになんだか小石があたったようなので、すこし位置をずらして座りなおしましたが小石の違和感はなくなりません。
 何度か座りなおすのですが、お尻に小石があたってチクッとする違和感は無くなりません。おかしいと思ってポケットを調べてみるとやっぱり小石の感触が小さなマルちゃんの指先に感じました。その小石をつまんで「小石のバカぁ~」と叫んで投げ捨てようとしたのですが、その小石がチラッと光ったように見えました。
 その光が気になってよく見ると、ダ、ダ、ダイヤではありませんか。別れぎわにマルちゃんがカクタさんのポケットに黄金糖を入れたのと同じように、カクタさんはダイヤを自分のポケットに入れてくれていたのだとすぐに謎がとけました。さっそく換金自動販売機にダイヤを入れるてみるとドッサリとお金が出てきました。

 カクタさんは黄金糖を口の中に入れ、ゆっくり舌を前後左右に動かして黄金糖をあっちにやったりこっちにもどしたりしながら、甘い甘い味を楽しみました。こんなにあめ玉が美味しいと思ったのは初めてでした。口の中は甘いのですが、目からは塩っぱい涙が出てきて止まりません。カクタさんはマルちゃんにあいたくなってきました。

 マルちゃんはさっそく現金を自動販売機に入れました。飲料水の入ったペットボトルがガッチャンコとこんにちはの挨拶をしているようにして出てきました。そっそくグイッと飲みました。かわいた喉にスーと吸い込まれていくようです。グイッグイッと飲み続けると、身体全体に水分がいきわたっていきます。その水分がこんどは目にいっせいに集まってきて、あっという間に涙にかわり目からキラキラと輝きながら流れいくのです。もちろんマルちゃんもカクタさんに会いたくてなっていました。


a0037907_2351095.jpg 二人は互いを探してしばら歩き続けると見事に出会うことができたのです。遭難の旅は続きましたが、マルちゃんとカクタさんは協力しあって厳しさを乗り越えていきました。お腹がすいた時、ノドがかわいた時も平気でした。黄金糖は分けてなめつづけ、ダイヤは自動販売機で使いました。やがて黄金糖もダイヤもそこをついてきたときに草木の生えている原っぱに入ることができました。そして田畑が見えてきました。
 もう人が住む町は目の前でした。町に到着すると町中は大騒ぎ、もうお祭り騒ぎです。とうぜん駆けつけた子供の両親、大人の家族は大喜びです。盆と正月が一緒に来たような、それにクリスマスをプラスして、あとカーニバルと夏祭りと秋まつりも、あわせて花火も上げましょう、そんな喜びにつつまれておりました。

 ところであの宇宙人ですが、なぜ黄金糖とダイヤを選ばせたのでしょうか。ある有名な科学者がこっそりと教えてくれました。

 宇宙人の住む星は文明が発展し心配することのない生活ができるそうです。そのため住民の感情の起伏がおだやかになり、気づけば感情そのものがなくなりつつあるというのです。それで宇宙全体のなかで文明をもつ星をピックアップしてすぐれた感情文化を持ち帰り宇宙人全体の感情を豊かにしようとしているのです。
 宇宙全体のかなで地球はかなり優れた感情をもっているらしく、感情の動きから出る脳波をキャッチ蓄積して送信しているのです。もちろん邪悪なよろしくない感情も地球人にはたくさんあります。しかしホロッとする感情、涙とともに出てくる感情、笑いがとまらい感情、人の痛みを感じる感情、などなど宇宙人はこうした感情にダイヤ以上のいやそれとは比べものにならない価値を見出しているのです。
 そうした感情が発生する脳波は全宇宙のなかでも最高物質なのです。それが絶えず無尽蔵にうみだされているのが地球なのです。この事実は多くの人が知っているのですが、なぜか表には出てこないのです。なぜでしょう、これを話して解き明かすには何冊もの本が必要になりますので、今回の話はここまでにしておきます。

【エピソード】
 禁止されていた黄金糖ですが、人気が高まり禁止をといてふたたび製造販売しようということになったそうです。もちろん虫歯予防はしっかりとすることが条件となっているのですが、子供たちから黄金糖や甘いお菓子をとりあげ夢をなくしてしまうのは大人のすることではないと反省したようです。

・・・・・・・・・・おしまい・・・・・・・・・・・・
 
 今回の「黄金糖VSダイヤ物語」はこのブログに黄金糖をアップしたときの反響がうれしくそれがきっかけとなり、想像をふくらませて書くことができました。
 次作はいつになるかわかりませんが、気長にお待ちください。
  読者のみなさま、ご愛読ありがとうございました。

ちなみにバックナンバーは
その1
その2
その3
その4
その5
その6
となっております。
by datian | 2010-01-23 23:16 | スケッチ絵画 | Comments(12)
Commented by aitoyuuki32 at 2010-01-23 23:23
ほのぼのと感動あふれる暖かい物語でした。

楽しませていただきました、ありがとう。
Commented by 魔女メグ at 2010-01-24 06:25 x
そうかあ、地球っていいとこですね。
最高物質、そうやら持ち合わせているらしい^^嬉しいです。
Commented by nakajimaakira1948 at 2010-01-24 09:09
datian さん、おはようございます!
マルちゃんの自動販売機は お金を入れたら品物が出てきたのですね~。
とにかく良かったです。

次作品を待ってますよ~ ♪

Commented by takep at 2010-01-24 10:04 x
(^ー^* )フフ♪ホッとするお話でした。
とても気持ちの好い状態で今日一日が過せそうです。
あ( ̄○ ̄)り( ̄◇ ̄)が( ̄△ ̄)と( ̄0 ̄)う
Commented by datian at 2010-01-24 21:56
●aitoyuuki32さん、こんばんは。
もたつきましたが、なんとか最終回までつづけることが
できました。暖かくそして楽しんで頂けたとしたら
とてもうれしいです。ありがとうございました。


Commented by datian at 2010-01-24 21:56
●魔女メグさん、こんばんは。
そうなんです、地球っていいところですよ。
よく無限の宇宙から見ると人間なんてちっぽけで
つまらない存在と言ってがっくりさせることが
ありますが、そんなことはありません。
ごうまんになってはいけないですが、やはり人間は
宇宙からみて、ものすごい存在なんですよ。

Commented by datian at 2010-01-24 21:57
●nakajimaakiraさん、こんばんは。
マルちゃんの方の自動販売機はカクタさんのと違い故障して
いないので現金を入れると品物がでてきたようです。
私もホッとしております。

次作品、何か思いつくといいのですが、気長に待っていてくださいませ。

Commented by datian at 2010-01-24 21:57
●takepさん、こんばんは。
そう言っていただけると、最終回まで連載した
甲斐がありました。

輝ける地球と人類を大切にしたいものですと大きく出てみました。

Commented by あまぎやま at 2010-01-25 17:09 x
忘れそうな「感情文化」、大切にしていきたいです。目出度し目出度し。
Commented by degasdegas at 2010-01-25 20:39
「お昼休みのスケッチから」の同僚のものは、たまらないですね!
なんともいい表情が浮かび上がってくる様子が、とてもエキサイティングです。素晴らしいと思います。
Commented by datian at 2010-01-25 22:05
●あまぎやまさん、こんばんは。
心豊かな感情文化、難しい面も多々あるのですが
大切にしたいです。なんとか最終回までアップする
ことができました。ありがとうございました。

Commented by datian at 2010-01-25 22:06
●degasdegasさん、こんばんは。
同僚たちには感謝しております。たまに逃げ出す同僚も
いるのですが、たいていは気にすることもなくなって
おります。かえって私の方が意識してしまって固くなる
こともしばしばです。そんななかで表情が少しでも
つかめそうになるとエキサイトしてきます。
好評して頂きとても励みになっております。
ありがとうございます。

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