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第29回人物スケッチ会のご報告 その3 静物


第29回人物スケッチ会のご報告
その3 静物

続いては、静物です。参加者が準備したモチーフと、別の参加者からもモチーフの差し入れもあり、多彩な題材が集まりました。どうもありがとうございました。(掲載は順不同です)


TUさん。

 ミカンの緑から橙色へと熟していく変化、落ち葉の深い緑から紅葉へと変化していく色合いなど季節の移ろいがヒシヒシと感じられます。色合いだけでなく立体感もそなわってリアルに季節が伝わってきます。これを面相筆で巧みに描かれるので驚きです。


NAさん。

 1枚の紅葉した葉をドンと描かれました。それもひじょうに丁寧に克明に描写され、NAさんの真面目な人柄がうかがえます。水彩と色鉛筆でしょうか、葉っぱのカサカサっとした質感と画材がとてもマッチして秋を感じます。別の参加者からの助言等もあり、「みんなが先生」の人物スケッチ会の趣旨が生かされた一枚でもありました。


YAさん。

 にじみボカシの水彩独特の表現方法をうまく使われて秋をたっぷりと取り込まれました。柿の上部の緑いろの部分ではシャープな塗り方もされて、質感の違いを描き分けられています。緑とオレンジ色という対照的な色合いが配置もうまくされて適度な緊張感が冬の様相もあいまって漂ってきます。



MAさん。

 今年最後のアサガオです。ご近所では少し前の暖かい日が続いた時にアサガオが最後の花をさかせていたこと思い出しました。クルクルとツタが回っている様子がしっかりと描かれ、その先に緑色のガクを付けて種ができつつあります。葉も枯れはじめ、冬が到来しつつあり、この種で冬を乗り切って来年の夏へと生命を繋いでいくのでしょう。そんな壮大な自然界のいったんが丹念にスケッチされています。


NNさん。

 椎茸と紅葉の組合せです。椎茸を取り囲むように紅葉が配置され、椎茸が育った周りの木々の様子を想像して、森林浴をしているような気分になっていきます。椎茸はもちろん、各紅葉の色合いの違いもしっかりと描き込まれていて、にぎやかな森林の様子が童話の世界のようです。静かなドラマ性を感じます。


Aさん。

 色鉛筆で描かれるソフトで優しい雰囲気が心地よいスケッチです。葉脈の細かな描写に秋の繊細な空気さえ見て取れそうです。一番上の紅葉の葉脈は、線を引くだけではなく、脈が凹みその影と明るい所を描くことで立体的に表現されています。こうした観察と描写が優しい雰囲気に磨きをかけているようです。


SKさん。

 ビール瓶に挑戦されてきました。瓶が透けて向こう側の円周が見えるように描かれガラスの透明感がうまく表現されています。ビール瓶特有のべっ甲色が適度な重量感を出し、秋の夜長に一杯というところでしょうか。思わずノドがゴックンとしそうです。手前のビナンカズラの緑もべっ甲色を引き立てているようです。

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SAさん。

 実の一粒一粒を丁寧に描かれていて、視線がそこに引き寄せられます。アクリル絵具は乾くと水に溶けないという性質を利用して赤から黄色そして光った白い部分を描かれているようです。キリッとした実の質感がこの事でうまく表現されているようです。深い緑色の葉っぱが実の赤をさらに鮮やかなものへと押し上げ視線を誘います。

そして私です。

 失敗しましたが、楽しく思い切って描くことができました。なんとなく次に繋がっていくような、気もします。

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これで第29回人物スケッチ会のご報告は終わりです。

次回の第30回人物スケッチ会は12月4日(日)です。

ご参加よろしくお願いいたします。




by datian | 2016-11-10 20:38 | スケッチ絵画
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