●ストリートスケッチをしていて本当によかった。私を描いてくださいとお願いされて。

 いつもの天神でストリートスケッチをしていてたいへんうれしい経験をしました。ちょっとした商業施設の休憩所で私は通路をはさんで対面となるイスに休憩中のご婦人をスケッチしていました。しばらくスケッチをしていると、私のとなりの席に別のご婦人が座られたようでした。描いていた婦人が立ち上がって去っていったので、ボールペンをおくと隣りのご婦人が話しかけてきました。
 「何か描かれているようなので、しばらく見ていたら前に座っていた女性をスケッチされていたんですね。よく似てます、そっくりですよ。こんなにきれいに描かれていたら、ご本人さんもとても喜びます。」と絶賛してくださりました。つづいて「本職のプロの方ですか、えっ、違うんですか。」とほめてくださり、私は恐縮しながらもうれしくなり、このスケッチ帳にある他のページのスケッチを見て頂きました。「これも、これも、いいですよ。あ、この人とはどこかで会っているような気がします。これほど描かれるなら先生になって教えてもいいのではないですか」と、もう私はうれしいやら恥ずかしいやらでした。
 そして、「前の席に座られている人をスケッチされているんですよね、たとえば私があの席に座ったとしたらスケッチして頂けるのでしょうか、たいへんあつかましいお願いなのですが、、、モデルになっていいでしょうか」と遠慮がちにお願いされた。
 私は、「いいですよ、どうぞ座ってください。でも私もこうしてモデルになって頂くのははじめての経験なのであがっています。緊張してうまくスケッチできないかもしれませんが描かせてください」と反対にお願いした。
 さっそく描き始めたのだが、やはり私は緊張してしまって満足できるものではなかったが、スケッチをし終わると、「もう描けたのですか、早いですね」と出来たスケッチを眺めて「似ています。似ています。うれしいです。これ頂けますか」ととても喜ばれた。私はホッとしてデジカメでスケッチを撮影してその方に差し上げた。
 私は、描いていると見知らぬ人ながらもその人の人生のようなものを感じることがありますと話すと、とてもうなづいて聞いてくださりました。話しが進むにつれその人も人生で多々苦しいことや悲しいことを経験されて来ているようでした。
 なにかの拍子でそうした悲しいことを思い出し次から次と辛い思い出が押し寄せすっかり気分が落ち込むこともしばしばあるそうです。そんなときにカラオケにいって気分をかえようと歌うそうですが3曲ほど歌うと飽きがきてしまうそうです。同じ意味合いから日記もつけられているそうですが、記することもそれほど多くない日々が続くことがあるといいます。
 私はスケッチをされてはと言いますと、「私もあなたがスケッチをされているのを見て、私もしたくなりました。」とやる気まんまんです。
 スケッチに集中していると、過去の悲しいことや苦しいことをしばし忘れ、頭と気分を切り替えることができ、リフレッシュして落ち着いた日常の気分へと導いてくれることなどを経験から話しました。またリュウマチと闘病しながらスケッチやデッサンをリハビリの一つとしてされ、主治医の先生も奨励されている方のお話しもしました。
 「失敗しようが下手だろうがいいではないですか」と、私の失敗作である「へのへのもへじ」の顔にもならなかったものや、ただ目を点で記しただけのものや略画にもならなかったスケッチ等もお見せしました。
 「私も子供の頃は人を描くのが好きでした。今日は出てきてよかった。紙と鉛筆があれば出来ますね、ちょっとした時間にできますね、私もスケッチをはじめてみます」と元気な声がかえってきました。何度も何度も「今日は出てきてよかった。いいことを教えて頂きました。ありがたいです。」とお礼を言われました。私も「今日はモデルになって頂き、初めてのとても貴重な経験をさせて頂きありがとうございました。」とお礼を述べこの場を離れました。
 ストリートスケッチをしていて、モデルを申し込まれたのは初めてで描いたスケッチも喜んで頂きとてもうれしかったです。そしてスケッチを通して人生について交流でき感謝されお役に立てたということは何ものにもかえがたい喜びでした。こうした経験ができるとは思ってもいませんでした。ストリートスケッチを続けていてよかった。小さな出来事なのですが私にとってはひじょうに大きな貴重な体験でした。これからもストリートスケッチを描きつづけます。

1 このスケッチを描いている時に、となりに座って見て頂いていました。
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2 スケッチを頼まれモデルになって頂きました。ご本人より少し若くなりました。じっさいにお話しするとお歳よりとても若い感じを受けました。
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3 写真はご近所さん。今日もいました。どうも定位置のようです。
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●そして私は原発反対です。
by datian | 2012-01-22 21:39 | スケッチ絵画 | Comments(6)
Commented by あまぎやま at 2012-01-23 10:16 x
自分の事の様に嬉しい話、このご婦人とまた会われる機会があればいいですね。キットその機会は有るような予感がします。
Commented by datian at 2012-01-23 21:50
●あまぎやまさん、こんばんは。
 とてもいい経験をさせて頂きました。あまぎやまさんに
つけてもらったストリートスケッチという名前がぴったりの
経験でした。ありがとうございました。

Commented by wildrose53 at 2012-01-23 23:53
なんだか涙が出てきます。いいお話ですね。
その方は、本当に出てこられてよかったと嬉しい気持で帰られたことでしょう。
それにもまして、datianさんの嬉しいお気持ちが伝わってきて
ああ、いいなあ、とうなずきながら拝読しました。
そして、だから、私も原発反対です。
こんな尊い喜びを奪う権利は、誰にもありません。
Commented by mako3po at 2012-01-24 12:16 x
こんにちは!今年一番の寒さです。
人工関節が2箇所入っていますので気をつけております。
スケッチのお話自分のように嬉しいです。
私が福岡に住んでいたら天神に行ってdatianさんを探しお会いしたい位です。
福岡にはコンサートや美術館と友達と一緒で寄り道なしで、
一人で行動する範囲を自分で小倉位かなと決めています。
親戚や同級生がいても博多、福岡は特別の時に行きます。
外出で考えるのは一番トイレ、食事和風処(うどん)、椅子のあるところ等で小倉の駅から病院は14年間勤務していた
町内のようで、八幡から小倉は一人で不安がありません。
昨日も本を観ながら縫いぐるみの熊が竹かごに入って座っている様子を描いていたのですが、熊の白を浮き立たせるには
バックを黒く、竹かごをリアルに白黒で足の裏を黒を強く、
毛の毛羽立った感じは消しゴムでだすという感じで描きましたが、本を描いたのは先生でしょうから、、、
難しいと思いながらの1時間半でした。
また、datianさんのスケッチや写真で元気を出しましょう!!
Commented by datian at 2012-01-24 21:46
●wildrose53さん、こんばんは。
 そのご婦人に喜んで頂けたのはとても良かったのですが、
それ以上に私の方ががうれしくなり、これからもストリートスケッチを
つづけていく大きな励ましを頂きました。見知らぬ人々の人生について
こまかな具体的なことは知る由もないのですが、その貴重な重さを
どっしりと感じることの大切を教えて頂いたようでした。
 原発は人の人生をメチャクチャにするもので私も絶対に反対です。


Commented by datian at 2012-01-24 21:46
●mako3poさん、こんばんは。
 今週は極度に冷え込みますが、お身体にさわらぬか心配な一週間に
なりそうです。
 そのご婦人にmako3poさんがデッサンやスケッチを楽しみながら
リハビリの一つとしてもされていることをお話ししたところ、とても
共感されていました。
 外出されるときは私たちでは気づかないご苦労があることを
あらためて知りました。 
 スケッチをしていると、失敗もあるのですがああしよう
こうしようといろいろと工夫するのもまた楽しいですよね。
 一日もはやくすごしやすい春がくることを祈っています。


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