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●アラジンと原発

 さいきん「アラジンとふしぎなランプ」を読んだ。不思議なランプをこするとモクモクと煙とともに巨大な魔神が出てきて、ランプの持ち主の願いをなんでもかなえてくれるという物語である。

 面白かったのはもちろんなのだが、とくに印象に残ったのはアラジンが王様にとらえられ首を落とされそうになったときに、アラジンからよくされていた多くの国民が王様に抗議してやめさせたことだった。アラジンはランプを使って国王の娘と結婚し大金持ちになるのだが、それでけっして威張ることもなく国民にはとても親切にした。アラジンは魔法のランプをけっして自分のためにだけにつかったり、それで尊大になることもなかったのである。

 この物語が生まれてから何百年たったのだろうか、現代の魔法のランプが原発だとすれば持ち主はアラジンとは真反対の性格だ。原発をこすって「石油危機を回避できる夢のエネルギー、電気代も安くなる、建てたところには補助金がたくさん落ちる」と巨大なエネルギー魔神を呼び出した。ところが持ち主とその取り巻きはこの原発魔神をつかって自分たちの金儲けを最優先してきた。事故が起こってもひた隠しにしバレたら「絶対安全だ」と尊大そのものだった。
 さらに魔法のランプと違うのは、持ち主がほとんど原発を制御できないことだ。そしてケタ違いの放射能汚染をもたらす巨大事故をおこしても、いままでの安全基準にふれることなく「これぐらいの放射能はだいじょうぶ」とうそぶいている。

 アラジンはその後に国王となり国は大いに栄えたという。日本はどうだろう、無理っぽい気がする。
 アラジンと原発を関連させるのはこじつけだ無理があるというかもしれない。しかし原発はそれ自体が制御不能の危険の塊であるが、それとあわせて、原発という大魔神の道具を誰がどういう目的で使うのかがもうひとつの大きな問題としてあるのは確かではないかと思う。
 
●私は原発反対です。

1 スケッチはいつもの天神からです。
●アラジンと原発_a0037907_2210137.jpg



2 天神のあのあたり、手前のビルが反射して壁面に陰影をつけてます。
●アラジンと原発_a0037907_2210778.jpg

by datian | 2011-12-26 22:13 | スケッチ絵画
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