想定外と想定内だったこと

 巨大原発事故を「想定外」とする言いわけは通用しなくなっている。
 巨大地震と巨大津波は三陸沖で歴史的に繰り返されており、学者、技術者から想定に入れて安全対策をとるよう指摘されていた。

 ネットで調べると、こんなに巨大地震と大津波が起こっていた。
●869年7月9日 貞観地震 M8.3~8.6 死者約1,000人
●1611年12月2日14時頃 慶長三陸地震 M8.1 津波の高さ20m? 死者2000~5000人
●1896年6月15日19時32分(明治29年) 明治三陸地震 M8.2~8.5 震度3 津波の高さ38.2m 死者・行方不明者21,959人
●1933年3月3日2時30分(昭和8年) 昭和三陸地震 M8.1 震度5 津波の高さ28.7m 死者1522名行方不明者1542名

 これを想定に入れて安全対策をすれば超高コストになって儲けがなく損をすると考えたのだろう。建設さえ不可能になるかもしれず儲けに都合の悪いものは損をするから想定から外したのだ。
 しかし一つだけ想定していたのではないかと私は思っている。
 それは万一の原発事故にそなえて電力の大量消費地の首都圏から遠く離れた福島の「過疎地」に原発をもっていったことである。安全なら何故首都圏に原発を建てないのかという疑問に、電力会社は原発建設の敷地がない、地代が高いなどと説明していたが、本当は首都圏のど真ん中で原発事故を起こしたら日本全体が崩壊しかねないからではないか。崩壊したら儲けが取れる巨大な首都圏という市場がなくなる。首都圏は1都6県で合計4240万人で日本の全人口の33%、全体の1/3を占める巨大電力市場であり、これを失っては元も子もないし経営陣も吹っ飛んでしまう。だからそれだけは想定して福島県の「過疎地」に持っていった。
 もし巨大事故が起こっても地方を犠牲にして、電力大市場の首都圏は残すという想定をしていたと私は思っているし実際にそうなっている。

 絶対安全というなら、なぜ首都圏に原発を建てないのかという論は、いま説得力をもって迫ってくる。
 佐賀県の玄海原発から福岡市中心部までおおよそ70km、100km圏内に完全に入る。九電はそれすら想定していないようである。


1 スケッチはいつもの天神からです。
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2 近場のサク(シグマDP2)
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3 新緑もきれいでした。(シグマDP2)
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【追加】 4月10日 東京高円寺で1万5000人の原発反対デモがありました。
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by datian | 2011-04-10 21:53 | スケッチ絵画 | Comments(4)
Commented by あまぎやま at 2011-04-11 11:08 x
「天神の人」も原発の行くへを心配していますね。東電にも安全委員会の偉い人が天下り! 成程と思いながらTV見ています。
Commented by ぶきぐま at 2011-04-11 21:21 x
絶対安全であるならなぜ首都圏に作らないのか?
確かにそうですね。
私はちょっと違った考えで、元々危険なものと思ってましたので
そんなに安全と言うのなら社長を始め重役全員の自宅をなぜ原発敷地内に置かない?
話はそれからだろ?って思ってました。
Commented by datian at 2011-04-11 21:28
●あまぎやまさん、こんばんは。
 東電経営陣と行政の癒着はそうとうのものでしょうね。
原発事故現場で命を削りながら収束作業をされている方の
無事を祈らずにはいられません。

Commented by datian at 2011-04-11 21:40
●ぶきぐまさん、こんばんは。
 おお、そうですね。安全というなら社長、重役みな原発敷地内に邸宅を建てて
生活すればいいのですよね。これは説得力ありますね。
 東電社長は、事故が起こったらさっさと「体調不良」で入院で雲隠れ、
被災者は医療も受けることも出来なかったり不自由したりの状況だったのに
なんということでしょうか。

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