電車のなかの小さなストリートスケッチ個展

 電車の中でスケッチをしていると、同年代ぐらいの男性が私の横の空いている席に座った。スケッチを中断しようかと思ったが続けていると、その人がず~とスケッチを横からのぞき込み、どの乗客をモデルにして描いているか、スケッチと見比べている。
 
そして
「うまいですね、よく似ている。画家ですか。」
「あ、いえいえ、趣味で描いています。」とボールペンの動きを止めると、
「どうぞ、どうぞ、続けてスケッチをしてください。ご本人にさしあげたら絶対に喜びますよ」と言う。
私は「なかなかそこまでは出来ていないのですよ」と答えながら、とてもうれしくなった。

 絵を描くのが好きな者にとって個展を開くのは大きな目標となるが、私には予算的、時間的、技量的な面からとても難しい。しかし、電車のなかで短時間ながら私のひざの上に展示されたスケッチを一人の観覧者が観て好評してくださったことは、小さなストリートスケッチ個展のように思えてきたのである。じっくりと真剣に観ていただいた観覧者に「ありがとうございました。元気が出てきました」と私は下車するときにお礼をのべた。

 電車のなかで描くことは私にとってけっこう勇気がいるし、スケッチのなかでも一番緊張し躊躇するのだが、そうした後ろ向きの気持ちをさわやかに打ち消してくれるように思えた。


1 その時のスケッチです。やはり私はそうとう緊張していたのでしょうね、目がつり上がりすぎでデッサンもおかしいのですが、とてもうれしかったです。
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2 その日の電車のなかでのスケッチをいっきょ公開です。
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3 同じく電車にて。
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4 同じく。
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5 同じく。
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6 同じく。
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 はしゃぎすぎかもしれませんが、たまにはいいかも。
by datian | 2010-08-09 21:33 | スケッチ絵画 | Comments(4)
Commented by 寅吉 at 2010-08-10 01:49 x
「ご本人にさしあげたら絶対に喜びますよ」
だったら、こっちは、どんなにか嬉しいか。
想像すると、私も笑顔になります。
Commented by あまぎやま at 2010-08-10 11:06 x
車内での会話と様子が手に取るように浮かんできます。今年4月に三角港でスケッチしていた時に似たような体験をさせてもらいました。私の場合は風景でした、それに時間にとらわれない観光客でしたので雑談も含んだ会話でしたので今でも忘れることのない思い出として残っています。私はブログを個展と位置付けています。
Commented by datian at 2010-08-10 21:10
●寅吉さん、こんばんは。
 これまでスケッチをしていて、まわりの人に迷惑をかけては
いないだろうかとか、見られると恥ずかしいし緊張してしまう、
などなどそんなことしか考えていなかったので、うれしさが
大きかったです。

Commented by datian at 2010-08-10 21:11
●あまぎやまさん、こんばんは。
 あまぎやまさんも、風景スケッチで同じような経験をされて
いたんですね。見ず知らずの人ながら、スケッチや絵を通して
別け隔てなく交流できることは素晴らしいですね。

 ブログも個展として位置づければ、毎日新作が展示されて
いく常設展となりますね。インターネットを活用することで
発表の機会は増えているんですね。

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